南紀の旅 14 [風景]
14回目です。
熊野三社大神社の隣には、「補陀洛山寺(ふだらくさんじ)」が神護寺として建立されています。
この「補陀洛(ふたらく)」とは極楽浄土の意味です。
日光に二荒山神社(ふたらさんじんじゃ)があります。二荒(ふたら)はフタラクから来ています。
チベット語のポタラが語源のようです。 チベット仏教の聖地もポタラ宮ですね。
この南紀では南の海が補陀洛(極楽浄土)と見なされていました。
この那智の海から南の補陀洛へ船で行くというのが補陀洛渡海です。
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Olympus E-PL1 Olympus M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm 1:3.5-5/6 i-AUTO
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堂内です。
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この渡海船に乗っていきます。
長さ5〜6メートルの船です。
船上に屋形が乗っていて屋形の四方に鳥居の門があります。
「発心門」「修行門」「菩提門」「涅槃門」と呼ばれ、葬送の儀式でおこなわれる四門出遊です。
船に乗った修行者(住職)は屋形の中に入り外から釘で閉ざしてしまいます。 そして曳舟で沖合まででてそのまま船を放して、南へ流されていくのです。
船には艪も櫂も帆も有りません。食料と水は積んでいますが、殆ど数日で修行者(住職)を乗せたまま沈んでしまったのです。
これは捨身行で、自分の生命と引き替えに皆の幸福を願うというものでした。
江戸時代まで続けられていました。 ただあまりにも悲惨なために江戸時代になると住職が亡くなる(遷化)と補陀洛渡海の形を取って海に送り出したそうです。
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補陀洛山寺の熊野道側の角に振り分け石という石碑が建っています。
昨日紹介いたしました「浜の宮王子」の中辺道・大辺道・伊勢路の分岐を示すための石碑です。
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ここでも道標は八咫烏です。
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熊野三社大神社の隣には、「補陀洛山寺(ふだらくさんじ)」が神護寺として建立されています。
この「補陀洛(ふたらく)」とは極楽浄土の意味です。
日光に二荒山神社(ふたらさんじんじゃ)があります。二荒(ふたら)はフタラクから来ています。
チベット語のポタラが語源のようです。 チベット仏教の聖地もポタラ宮ですね。
この南紀では南の海が補陀洛(極楽浄土)と見なされていました。
この那智の海から南の補陀洛へ船で行くというのが補陀洛渡海です。
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長さ5〜6メートルの船です。
船上に屋形が乗っていて屋形の四方に鳥居の門があります。
「発心門」「修行門」「菩提門」「涅槃門」と呼ばれ、葬送の儀式でおこなわれる四門出遊です。
船に乗った修行者(住職)は屋形の中に入り外から釘で閉ざしてしまいます。 そして曳舟で沖合まででてそのまま船を放して、南へ流されていくのです。
船には艪も櫂も帆も有りません。食料と水は積んでいますが、殆ど数日で修行者(住職)を乗せたまま沈んでしまったのです。
これは捨身行で、自分の生命と引き替えに皆の幸福を願うというものでした。
江戸時代まで続けられていました。 ただあまりにも悲惨なために江戸時代になると住職が亡くなる(遷化)と補陀洛渡海の形を取って海に送り出したそうです。
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補陀洛山寺の熊野道側の角に振り分け石という石碑が建っています。
昨日紹介いたしました「浜の宮王子」の中辺道・大辺道・伊勢路の分岐を示すための石碑です。
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ここでも道標は八咫烏です。
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2010-07-03 00:46
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コメント(18)
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おはようございます^^
補陀洛渡海、こわいですね~ 修行と言っても死の道ですよね。
by mimimomo (2010-07-03 03:41)
八咫烏・・・私の作っている土佐寒蘭にもこの名が付いた物があります。
黒っぽい花です。
by Baldhead1010 (2010-07-03 06:54)
お早うございます。
捨身行・・・スゴいですね〜(-.-;)y-゜゜
by yakko (2010-07-03 08:24)
捨身行・・・幾ら昔といい、これはずいぶん惨いことをしたものですね。
by mamii (2010-07-03 13:09)
修行とは言っても、さぞかし恐ろしい死への道だったでしょう。
他にも生きたままで・・・ありましたね。
by puripuri (2010-07-03 15:08)
いつもナイスありがとうございます。
by ANKO (2010-07-03 15:35)
何度か仕事で行ってますが全然記憶にありません、次回行く機会があったら確認してきます(^^)
by 私が三人目 (2010-07-03 15:44)
mimimomo さま
ご来訪 & nice & コメントありがとうございます[__ぴかぴか]
自身を犠牲にして他を救うという考え方です。
日本各地ににある即身仏も同じです。
先月初旬に紹介しました京都大原阿弥陀寺にの即身仏が祀られています。
by たいせい (2010-07-03 22:56)
Baldhead1010 さま
ご来訪 & nice & コメントありがとうございます[__ぴかぴか]
花の名前にもなっているのですか!!
by たいせい (2010-07-03 22:56)
yakkoさま
ご来訪 & nice & コメントありがとうございます[__ぴかぴか]
時代と云うこともあったのでしょう。死が現在と違ってすぐ隣にあった時代ですから。
by たいせい (2010-07-03 22:57)
mamiiさま
ご来訪 & nice & コメントありがとうございます[__ぴかぴか]
16世紀に渡海をおこなったところやはり恐怖で舟を壊して沖の島に渡った僧を役人が海へ突き落として殺すという事件が起こったそうです。
これを井上靖が「補陀洛渡海記」として小説にしています。
by たいせい (2010-07-03 22:57)
puripuri さま
ご来訪 & nice & コメントありがとうございます[__ぴかぴか]
さすが江戸時代になると住職が亡くなったときの葬送儀礼として舟に乗せて送り出すように変わっていったようです。
by たいせい (2010-07-03 22:57)
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皆様、ご来訪 & nice ありがとうございます[__ぴかぴか]
by たいせい (2010-07-03 23:04)
ANKOさま
ご来訪 & nice & コメントありがとうございます[__ぴかぴか]
by たいせい (2010-07-03 23:05)
私が三人目さま
ご来訪 & nice & コメントありがとうございます[__ぴかぴか]
那智駅から徒歩でも5分程度です。 国道を渡り熊野道を少しは行ったところですよ。
一般の観光抗すからは完全に外れてますね。
by たいせい (2010-07-03 23:05)
こんにちは~
補陀落 ← ポタラですか!シルクロードを通じて、文字も入ってきたのですねぇ。
日本の創生神話も、ギリシャ神話との共通性が指摘されており、地図もネットもなかった時代なのに、すごいなぁと改めて思います。
逆に、地図やネットに、先に頭を縛られて、動けなくなっているのが我々かもしませんね(^^ゞ
私も久しぶりに旅に出たくなってきました。ありがとうございます。
by グッドバランス (2010-07-04 12:57)
桜 貝の想い出 様
がぁこ 様
うさこ 様
中古ドメイン 様
寂光 様
ぶりぶりにゃん 様
えがみ 様
八犬伝 様
皆々様 ご来訪 & nice ありがとうございます[__ぴかぴか]
by たいせい (2010-07-05 19:51)
グッドバランス様
ご来訪 & nice & コメントありがとうございます[__ぴかぴか]
熊野信仰は平安時代に始まる、初期山岳信仰の一つの形態です。
チベットのポタラの名は観音菩薩の住むとされるサンスクリット語名「ポタラカ」に由来し、補陀落は音訳です。
by たいせい (2010-07-05 20:07)